2015年1月15日木曜日

ダイエットの方法 急激ダイエットvsじっくりダイエット

 昔友人がダイエットに挑戦しました。何度もダイエットを試み、そのたびに10㎏近く体重をおとし、2年もしないうちに元に戻ると言ったことを繰り返していたのです。その友人はダイエットの前に、文献的な下準備をしていました。いくつかのアメリカの学術雑誌に報告されたダイエットについて、主にその方法論について調べたのです。その結果、彼は一日の消費カロリーを800KCal程度に抑えて、短期間に体重を目標まで落としてしまう方が、成功率が高いという結果をいくつかの文献から突き止めていました。

 彼のダイエットは鬼気迫るものでした。彼が消化器系の癌になった、そんなうわさが飛び交うほど見る見るうちに痩せていきます。そういう時には誘惑の甘い罠にはまることもありません。私などその実行力に感心したものです。今私は糖質制限ダイエットを試みています。これはゆっくりと痩せていきます。先日久しぶりに言ったビストロで「最近すっきりしてきたじゃないの」と言われてとてもうれしい気分になりました。

 最近もダイエットに関する論文は散見されますが、その中で、文字通り過激なダイエットと緩やかなダイエットを比較したものが見つかりました。その研究のさわりをご紹介しておきましょう。以下がそのコピーです。

 今回の研究では、肥満の成人200人を、1日のカロリー摂取量を500カロリー減らす36週間の減量プログラム、または1日450~800カロリーの超低カロリー食を用いる12週間の減量レジメのいずれかに無作為に割り付けた。

 全体として、急激な減量群では81%、緩やかな減量群では50%が、体重の12.5%超を減量した。減量後、被験者は3年間の体重「維持」食を用いた。両群の被験者は3年後、減量速度にかかわらず、減量した体重の約71%が戻っていた。

 Purcell氏は、「今回の研究で、急激な減量では12.5%の減量目標を達成する可能性が高く、脱落が少ないことが示された」としている。同誌の付随論説では、「医師は患者によって適する減量法が異なることに留意する必要がある。初期の体重速度の減少を抑制すると、最終的な減量成功を妨げる可能性がある」と述べている。

 一日の摂取カロリーを450KCalに抑えるなど、私にはとても無理ですが、短期間の空腹なら我慢できるという方もいるでしょう。ダイエットが必要な方がかなり多いことは、健康診断などを通して実感しています。本当なら、体が要求する分量だけ食べて、体を動かして仕事をする、そのような生活をしていたら、太りません。その方がいいのですが、近年仕事の内容がオフィスワークにシフトしていますので、理想論を言ってみても解決にならないのです

 普段から体重が増えないように摂生するか、それとも時々過激なダイエットをして体重を理想値にリセットするか、どちらを選んでも結果は同じ、と言う訳ではありません。過激なダイエットは体に強いストレスを与えます。ストレスホルモンは様々な病気を引き起こす可能性があります。日々の生活の中で体重が増えないように心掛けるのが一番です。

0 件のコメント:

コメントを投稿